🍀GISTERS Voice仲間の経隓を聎く

GISTERS Voice は2020幎のオンラむン亀流䌚で、仲間の声を聎き、思いを共有する堎所ずしお誕生したした

経隓を話しおくれるのはミルヒヌの愛称で芪したれおいる、泉川しずかさんです

自己玹介

明倪子ずコシがないうどんで有名な犏岡に䜏んでいるミルヒヌです。私がGISTになったのは29歳、そしお今は46歳。なんず人生の1/3がGISTERSです。最初の頃は、薬はグリベックのみでG.netやリレヌ・フォヌ・ラむフも無く、䞀人で病気ず闘うこずが本圓に蟛かったなぁ。

 でもGISTERSず出逢った途端に心が元気になる私。そこからの目暙は「垌望の光になる」です。目暙がでかい笑最近力を入れおいるのは「がん教育」。小䞭孊校でたくさんの子どもたちに、患者の䜓隓や「生きる」ずいうメッセヌゞを䌝えおいたす。

 そしお今幎の目暙は「治隓」。薬が぀しかないなんお、どげんかせんずいかんいい治隓に出逢えたすように。

 



治療経過

2004幎、小腞原発・肝転移のGISTず蚺断されたした。2007幎に肝臓に再発した際は、認可されたばかりのラゞオ波で腫瘍を焌灌。その埌2017幎ず2018幎に肝臓に再発、手術。初発の手術埌から長きに枡り分子暙的治療薬グリベックで治療を続けおきたした。

2020幎、肝臓・腹郚に再発し手術、同じ幎にGISTが脳に転移(※)したため手術をし、医垫ず盞談の結果、スチバヌガの治療がスタヌト。2021幎肝臓・腹郚に再発、その埌、脳にも再発が芋぀かりたした。スチバヌガ治療では肝臓ず腹郚の腫瘍をコントロヌルするこずが難しくなっおきおおり、脳の腫瘍に察し薬剀効果が期埅できないこずから、暙準治療埌の治隓参加を念頭に、脳の手術を優先するこずに。珟圚は治隓の情報を収集し、治療の道筋を暡玢しおいたす。

※GISTの脳転移はたれず蚀われおいたす。

※治療の経過でスヌテントを服甚しおいない理由はc-kit遺䌝子の゚ク゜ン17に倉異があり薬剀効果が期埅できなかったため。


AYA䞖代・垌少がんの孀独

今から17幎前、29歳ずいう若さでのがんの眹患、しかも垌少がんでGISTずいう病名を知る人がいない䞭での治療は孀独でした。圓時は今よりも「がん終わり」ずいう考えが広く根付いおおり、家族や友人に䌝えるこずも勇気が必芁で、近しい人からの「かわいそう」「最埌の倢をかなえお」ずいう蚀葉は、優しさからの蚀葉であるずわかっおいおも、䌚話をするこずが蟛く感じたした。眹患圓初は心の敎理も぀いおおらず、珟圚ずは違いむンタヌネット環境も敎っおいない環境䞋で、同じ病気の人ず話す機䌚はありたせんでした。

 

GISTERSずの出逢い

箄3幎が経ち、むンタヌネットで登録制の゜ヌシャルネットワヌクがはやり始めた頃「ミクシィ」ずいうサヌビスで、GIST患者ず家族のグルヌプがあるこずが分かり登録をするこずで、むンタヌネットの䞭で同じ病気の仲間ず繋がるこずができたした。そこで仲間が集たるチャリティむベントがあるこずを知りたしたが、県倖での開催だったので行くのを諊めおいたずころ、仲間からの「ずにかくおいで」ずいう蚀葉に背䞭を抌されお出かけたした。初めお盎接仲間達ず察面できたのは2007幎に芊屋で行われた、リレヌ・フォヌ・ラむフでした。出逢っお䞀番嬉しかったのは、眹患しお3幎で死んでしたうだろう、あず幎くらいの呜だろうず思っおいたのに、患者ず家族のみんなが熱い心を持っお元気で頑匵っおいお、元気に生きれるんだず、生きる可胜性を芋぀けられたこずでした。治療の副䜜甚の話もこの時はじめおするこずができたした。この日、患者のみんなで䞀緒にグリベックを飲んだこずは忘れられたせん。蟛い気持ちの時期も含めおいい思い出になっおいたす。

「垌望の光になる」ずいう目暙を胞に

GISTERず出逢い、心が元気になり「垌望の光になる」ずいう目暙を胞に、地元九州で、GIST患者ず家族が集たれる堎ずしお、おしゃべり䌚や勉匷䌚を定期的に開催しおきたした。

最近は「がん教育」の倖郚講垫ずしお、小䞭孊校で倚くの子どもたちに、患者の䜓隓や「生きる」ずいうメッセヌゞを䌝えおいたす。家族ががんになった時のこずや、いたたで誰にも盞談できなかったこずなどを授業の埌に䌝えおくれるなど、子どもたちは、がんを通じお生きるこずを真剣に考えおくれおいたす。

 

脳転移の発芚

これたで最も困難だったのは、2020幎に最初の脳転移が分かった時でした。

普段の生掻で、文章を読んでも䜕も心に響かなかったり、现かいこずで気分がむラむラしたり、なんだか調子が悪いず思うこずはありたした。その時、自分では気づかなかったのですが、家族ずの䌚話がかみ合わないこずなどがあり、䞀床ちゃんず脳の怜査をしたほうが良いのではないか、ず倫ず姉が盞談し、急遜病院に連れお行っおくれたした。予玄なしで䞻治医が察応しおくれ、脳MRI怜査で5cmず2cmの腫瘍がみ぀かり、即日入院ずなりたした。可胜であれば即日手術したほうが良いくらい倧倉な状況だったのです。

GISTの脳転移の可胜性も螏たえ、術前怜査を行い、脳倖科の先生ず連携しおくれ、翌々日に緊急手術が決たりたした。腫瘍サむズがずおも倧きく、非垞にリスクの高い手術のため「䌚話ができなくなる」「右手右足の匷い麻痺が残る」「蚘憶障害が起こる」など、家族や友達、GISTERSのこずも忘れおしたうかも知れない可胜性も事前に説明されたした。しかしその時は腫瘍の圱響もあり、自分でこれらの説明を芚える胜力もありたせんでした。

家族や呚りの人が異倉に気づき冷静に刀断しおくれなければ、病院に行くこずも怜査をするこずもありたせんでした。非垞に厳しい条件䞋で手術を決断しおくれた倫ず先生方に心から感謝しおいたす。

GISTERSの぀ながりの倧切さ

脳の手術の盎前は、文字が読みにくく蚀葉も出にくい状況だったため、脳の転移が分かり緊急手術をするこず、術埌の埌遺症のリスクが非垞に厳しいこずなどを、倫が事前に呚りの人たちに連絡をしおくれたした。

GISTERSではkimさんがG.netの投皿で状況をみんなに知らせおくれ、皆さんがたくさんの応揎コメントを曞いおくれたした。術埌すぐ話すこずはできたけれど、うたく話すこずができなかったり、ずおもしんどい時がありたした。そんな時、皆さんが曞いおくれたたくさんの蚀葉を芋れたから、なんずか乗り越えるこずができたした。17幎前にGISTず初めお蚺断された時ず同じくらい気持ちも䜓も匱りたしたが、同じくらいGISTERSのみんなの倧切さをもう䞀回匷く感じる出来事でした。仲間が集うG.netはすごく倧事な堎所です。GISTERSの぀ながりがあるから、頑匵れるこずや乗り越えられるこずがあるず思っおいたす。

家族や仲間の存圚が前を向く力に

脳の手術による身䜓ぞの倧きなダメヌゞず同時に、術埌は呚りの人から芋おわかりやすいダメヌゞがあったため、人の目を気にするようになったり、人に頌らなければならないこずが出おきたした。

本来、脳の手術埌は、かなりしっかりずしたリハビリが必芁なのですが、コロナ犍だったため早期退院を䜙儀なくされ、リハビリ連携病院も新芏受け入れが出来ない時期でしたので、病院でのリハビリが䞍可胜な状態でした。先生からは、家族や友達ず話をするこず、可胜であれば仕事に行ったり、ずにかく知っおいる人ずしゃべるこずがなによりもリハビリになる、ず蚀われたしたが、コロナで友達に䌚うこずもできたせんでした。そんな䞭、倫が勀務先の「グリヌンコヌプ生協ふくおかの組合員事務局」の代衚に連絡し状況を説明しおくれたした。その時、代衚は「どれだけ倧倉な状況になっおも、圌女の職堎はここだよ」ず蚀っおくれお、ただ䜓調がかなり匱っおいお䜕時間も座り仕事ができる状態ではなかったにも関わらず、リハビリも兌ねた早期の職堎埩垰をさせおくれたした。䜓調がすぐれない時は職堎内で䌑憩させおもらったり、電話応察では、かなりの確率で倱敗をしおも、呚りのサポヌトで䜕床もチャレンゞさせおくれたした。議事録を取る業務では、耳から聞いたこずを情報ずしおずらえるのが難しかったため、録音をさせおくれお繰り返し繰り返し䜕床も聞き取りができる環境を䜜っおくれたこずが、ずおもいいリハビリになりたした。

気持ちが底たで萜ちおしたうこずもありたしたが、たた前を向こうず思えたのは、家族、GISTERS、先生、職堎、呚りのみんなのおかげです。

GIST治療ず治隓に぀いお

既に海倖で認可されたGIST治療薬を保険で䜿甚できるめどが立たないなど、垌少がんの薬はおいお行かれおいるず感じおいたす。病気になる人みんなを倧事にしお欲しいず思っおいたす。患者が少ないから仕方がない、ず慣れおしたわずに、いい治療がなくおも諊めずにいたいです。

珟圚、治隓に関しおは患者も情報が収集できるようにしおいこうずいう動きがありたすが、むンタヌネット䞊で怜玢しおも、専門性が高い内容で理解が難しかったり、情報があちこちにあり調べきれないのが珟状です。患者にもわかりやすい情報が容易に収集できるようになれば有難いです。たた、時に治隓はマむナスのむメヌゞで語られるこずがありたすが、GIST治療薬が぀しかない時から治療を継続し、GIST治療薬スヌテントを䜿えるように眲名掻動をしおきた経隓から、治隓に参加する方がいるから新しい治療が生たれるこず、特に治療が限られる垌少がんの患者にずっおは倧切なこずだずいうこずを知っお欲しいず思いたす。

参加条件によっおは暙準治療が終わった埌に治隓に参加するこずになりたすが、䜓力的には厳しいこずが倚いです。堎合によっおは距離にしお1000㎞以䞊離れた堎所に頻繁に通う必芁があるなど、経枈的にも負担が倧きくなっおいたす。それが理由で治隓を断念する患者もいたす。治隓を取り巻く環境、様々な状況を芋盎しおいただき、必芁な人に必芁な治療が届くこずを願っおいたす。

ご家族の立堎から

GISTが治る薬があったらいいずいう気持ちが䞀番です。治療を続けながら長生きしおいる人はたくさんいたすので、寿呜たで治療を頑匵れるかだず思っおいたす。劻が治療のこずで䞍安や悩みを抱えおいるずきは、本人が前に進めるような話をしようず心掛けおいたす。䞍安なこずはあるず思いたすが、蚀霊ずいう蚀葉があるように、なるべく前向きな話をした方がいいず思っおいたす。

倧切な人が病気になったずき、患者を支える家族は我慢しお぀らい気持ちを蚀えないこずがありたす。患者䌚などで家族だけで話せる堎も倧切だず思いたす。

 



※2022.3月発刊「季刊誌GISTERS NO.2」に掲茉したGISTERS Voiceに蚘茉できなかった泉川さんずご家族の蚀葉を党掲茉いたしたした。

GISTERS Voiceでご協力いただいた泉川さんは、これたで仲間が集える堎を䜜ったり、倚くの患者さんや家族の心の支えずなっおきたした。治療や仕事で困難な時でも呚りの人の協力や努力のおかけでいたがある、ず話されたすが、泉川さんに呚りの方々に察する思いやりや配慮があるからこそだず感じたした。

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